【視察報告②】岩手県教育委員会・平泉文化遺産センター(9月1日)
秋田県から移動し、次は岩手県庁で岩手県教育委員会にお話を伺いました。
まず、滝田委員長から東日本大震災で亡くなられた方へのお悔やみの言葉、そして本県としても復興への出来うる限りの尽力を約束するという言葉から視察が始まりました。
岩手県教育委員会では、平成13年4月に「平泉の文化遺産」が世界遺産暫定リストへ登載された後、平泉町、一関市及び奥州市等と連携し、世界遺産委員会へ提出する推薦書類の作成、推薦資産周辺における緩衝地帯の設定、市長での景観条例の設定における協力等を進め、また平成20年には推薦書作成委員会を設置し、国、関係自治体及び専門家等と協議を進めることなどにより本年6月の世界遺産登録に至りました。
平泉が世界遺産登録に至るまでの取組や今後の展望などについて色々話を伺いました。正直に申しまして、専門的な要素が非常に多く、難しいテーマでしたが、わが県の「武家の古都・鎌倉」の世界遺産登録に向けて非常に参考になることが多かったです。私は今後の啓発活動におけるインターネットの活用について質問をしました。啓発活動においては、周知イベントや学校における平泉を知る授業だけでなく、インターネットも重要な要素になる、しっかりと様々な方面からインターネットを活用していくとのことでした。
また偶然にも、その日の夕方に、文化審議会の世界文化遺産特別委員会は「富士山」(山梨県・静岡県)と「武家の古都・鎌倉」(神奈川県鎌倉市など)を政府が世界文化遺産として推薦することを了承したという嬉しいニュースが飛び込んできました。非常にタイムリーであり驚きましたが、鎌倉の世界遺産登録に向けて、価値のある視察となったということは言うまでもありません。
視察後は一関市に移動し、平泉文化遺産センターでお話を伺いました。
平泉文化遺産センターは、本年6月に世界遺産に登録された平泉文化遺産群の魅力を広く伝えるとともに、埋蔵文化財等の調査、保存を行う平泉町教育委員会の機関として、平泉文化遺産群の中心地に設置されております。いわば平泉の心臓部という位置づけで良いと思います。
お話を伺って非常に興味深かったのは、住民の方達の自主的な協力が素晴らしかったということです。驚いたことに、最初は世界遺産登録に向けて反対という住民の方もいたとのことですが、徐々に賛同を得られ、中には私有地を趣のある景観にされる方や、自動販売機を木目調にペイントされる方もいたそうです。
世界遺産登録はやはり、大変なことです。国、県、市町村そして地元住民の方との連携が強固でなくては実現は出来ないと認識いたしました。
今回の視察で学んだことを本県の「武家の古都・鎌倉」の世界遺産登録に向けてしっかりと活かして参ります。
ちなみにお話を伺った後に、バスで移動し中尊寺や金色堂などを見てきました。敷地内のを貼り付けておきます。是非皆様も機会がございましたら足を運んでみてください。

